Paolo Angeliを聴いてくれ
イタリアのギタリスト、Paolo Angeli(パオロ・アンジェリ)についておすすめさせてくれ。
Youtubeのリンクは一番下にあるから、音源だけ聴きたいキッズは下までスクロールだ。
プロフィール
名前:Paolo Angeli(パオロ・アンジェリ)
出身:イタリアのサルデーニャ島(1970~)
音楽性:改造ギターを用いた現代音楽
参加グループ:Laboratorio di Musica e Immagine
彼の出身地であるサルデーニャ島は、イタリア独立戦争の時こそ中心地でしたが、地理的にいるとイタリア本土からはだいぶ離れたところに位置しています。そのため文化も「カント・ア・テノーレ」(牧羊歌)のような独自のものが育まれています。
彼が所属していたLaboratorio di Musica e Immagineは90年代イタリアの前衛音楽シーンでは結構重要なポジションにいたらしく、この時の経験が彼に与えた影響はかなり大きかったのではないかと思われます。音源がレアなので今となっては中々聴けないのですが、このグループは大所帯のチェンバーロックをやっていたようで、パオロのチェンバーなスタイルはやはりここ由来なのかなと。父親から学んだサルディニアンギター(≒バリトンギター)の影響か、同グループでシチリア音楽を学んでいたサックス奏者のステファノ・ゾルザネッロの影響か、こういう人にはお決まりの民族音楽路線も固まっていったようですね。
彼の音楽は一言でいうなれば『爽やかなフランク・ザッパ』という感じでしょうか。映像が思い浮かぶような土着的ながら美しいアンサンブルや、フリーキーなソロ、明るい歌モノといった色彩豊かなプレイが魅力です。初期はバンド形式でやっていたのですが、最近は自分で改造してハンマーや共鳴弦やアルコ用の弦を継ぎ足した意味わからんギターを使って一人でやってのけています。ギタリストってほんとこんなんばっかだな・・・。
Paolo Angeliおすすめの一曲
『Brida』(19:50~)
プリペアドギター、ハンマリング、コルレーニョ(?)などなど、とりあえず色々やってる曲。陽気な雰囲気からどんどん歪んでいく展開は個人的にかなり痺れます。ブリッジ側についているハンマーは一体どんな仕組みなんでしょうかね、謎です・・・。